2017年08月28日


2017年8月10日、11日付『日本経済新聞』
「経済教室のコーナー」にて
「謝罪」がテーマになっていました。
10日
大阪大学教授 大竹文雄先生
ポイント
●相手に本気度示すにはコストを伴う必要
●丁寧に謝れば金銭を伴うより高い効果も
●米国で謝罪の有効性生かした法律広がる
少し長くなりますが
記事より引用させていただきます。
謝罪とは、それまでに築かれていたお互いの信頼関係を、故意または過失による行為によって壊してしまった場合に、信頼関係を回復するために行うものだ。謝罪の中には様々なものがある。金銭的な補償を伴うものもあれば、そうでないものもある。政治家や芸能人がテレビで視聴者に向かって謝罪したとしても、視聴者は金銭的な補償を受けるわけではない。言葉だけの謝罪を受けただけで、私たちは信頼を壊してしまった人を許し、信頼関係を取り戻すのだろうか。米ヴァッサー大学の
金銭的・非金銭的な負担を伴わない謝罪はチープトークとと経済学で呼ばれるもので、もともと関係者の利害が一致する部分があるような場合を除いては、相手に信頼されないと考えられている。理論的には言葉だけの謝罪そのものは効果がないはずなのに、実際には効果的な場合があるのはどうしてだろうか。
ベンジャミン・ホー准教授
謝罪が信頼を取り戻すために有効なのは、謝罪する相手に対して金銭的・非金銭的コストを伴う必要があることを理論的に明らかにした。金銭的・非金銭的なコストを伴って謝罪して初めて、人々は本人が本気で謝罪し、行動を改めるということを信頼する。医療・介護事業所でも
近頃はスタッフが
入所者さん・利用者さんに乱暴をして
責任者が謝罪・説明するといったシーンが
しばしば見られる様になっています。

医療・介護にとって
謝罪するという事態は避けたいものですが
想定をしておく必要があります。
つづく
