2005年11月13日


叱り役と、なだめ役の役割分担を常に意識してください。
例えば、常時スタッフと接する時間が長い先生が叱り役をすると、
スタッフは先生が怖いので、なかなか本音を言えません。
結果として不満が内在化し、突然、皆そろって退職したい、
などという事態が発生しかねません。
また、逆に先生がスタッフに甘く、全く叱らないと、
スタッフも甘えてしまい、患者さんに対しても悪い対応をしたり、
ミスが続いても気にしない雰囲気が出てきてしまいます。
以前、落語家の桂枝雀さんが、「緊張と緩和」とよくお話されていましたが、
医院におけるご夫婦の役割もこれが必要だと思います。
先生が叱り役の場合、パートナーの方が優しく接し、
お菓子やケーキを買ってきたり、先生抜きの食事会を設定して、
「本当にいつもご苦労様」とお礼を言ったり、
「直接言えないのであれば、私からそっと忠告するからね」と
スタッフと先生の間に立って、関係を取り持ったりすることで、
スタッフと院長先生とのパイプ役になりましょう。
逆の場合は、患者さんに対する態度や清掃の仕方が悪いとき、
「そんな事で医院としてやっていけると思っているの!?」とか、
「医療機関でのミスは患者さんにとって生死に関わる事なのですよ」などと言って、
きちんと叱るべきでしょう。
もちろん、この役割や固定せず、その都度交代してよいと思います。
ただ、感情に任せて起こるのではなく、
今度はこの点を叱るから、この様にフォローしよう、と打ち合わせた上で、
スタッフに接すると、より良い医院ができてくると思います。
