2005年08月25日
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医療法人の設立については否定的な意見も多くありますが、医師会・歯科医師会からみた場合について個人的な気持ちをお話します。
例えば、1000件の会員が所属する医師会・歯科医師会があった場合、
現状の法人化率では150件〜200件が医療法人にされています。
これを法人化率を80％に引き上げた場合、
約800件×医院当りの節税額200万円＝16億円
全体では約16億円の節税額になります。
この節税額から理事長先生ご夫婦の厚生年金約6億円を支払い、
職員さんの厚生年金の加入で約6億円を支払い、
更に退職金の準備や設備投資に4億円を活用するとします。
この場合、節税額があっても上記のような支出があるため、
手取りは変わりません。
しかしながらこれは医師会や歯科医師会が特別な会費を徴収することなく、十数億円の予算を組み、
三分の一を会員の老後の為に
三分の一をスタッフの福利厚生の充実の為に
三分の一を施設・機械設備の近代化や退職金の為に、
活用する事ができると思います。
これは、医療関係者にとって小手先の診療報酬の変更よりも
すばらしい方法だと思います。
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出資額限度法人等は、出資・社員・役員が特定の同属グループに占められていない医療法人になります。具体的には
特別医療法人・特定医療法人と異なり、医療施設の規模や収入の要件は特にありませんが、
○自己資本比率は20％以上、出資比率・社員比率が同属グループもしくは特殊関係者が50％を超えないこと。
○役員比率は、役員と親族関係者、特殊関係者の割合が3分の1以下であることが定款で定められていること。
○役員らに対して特別の利益を与えないこと、
などの条件があります。
これらの条件が満たされれば、移行時の課税が非課税であり、
社員の脱退時や相続時における残金出資者への課税も非課税になります。
実際問題としては、現状普通に運営されている医療法人を移行する場合に、
社員や役員の人選、出資者の人選は本当に難しい問題で、なかなか移行できないと考えています。
しかしながら相続上の対策が必要な場合は事前に検討を始め、
信頼できる医療法人役員さんとの持合いなどの可能性をさぐる事も一案と思います。
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東洋経済2005 8/27号医師過剰時代の切り札？
静かなブーム「医療モール」って何だ』より
医療モールとは…
医療モールとは、診療科目の違う複数の医院が、同じ敷地(建物)内で診療する事業形態です。
病院との違いは、同じ建物内で別々の開業医さんが独立した診療所を設けている点です。
初期の頃は診療所を1ヶ所に集めただけのものが多かったのですが、
最近では医療モール内の診療所の配置などに工夫を凝らし、
受付や待合室を共通化するなどの明確なコンセプトを持ったものも出てきています。
医療モールのメリット
医師・土地所有者・患者さんにメリットがあります。
１．医師のメリット
�ゞν�部分(受付、待合室、駐車場など)をシェアすることによるローコスト開業
��医院を複数で運営することで知名度アップ・増患効果が大きい
２．患者さんのメリット
�〇�科治療のついでに耳鼻科診療など時間を有効に使える
��比較的広い駐車スペースが設けられている事が多く、利便性が高い
３．土地所有者のメリット
�＾緡典ヾ悗聾�共性が高く、安定した入居
�∨�和気味のアパートマンション経営以外へ投資できる。
��アパート・マンションよりも高い利回りが期待できる。
ただ、メリットがある反面、デメリットもあります。
例えば、責任の所在の不明確化があります。
共通の廊下で院内感染が発生した場合の責任、
高額な医療機器を診療所間で共通利用した場合の
防災上、保安上の安全確保に関する責任などを明確にしなければなりません。
個人的には同じモール内でのはやっているクリニックと、
あまり患者さんの来ないクリニックとの間の
感情的なトラブルも気になります。
事前に十分な話し合いを行い、また、スタート後も定期的な情報交換の場を設け、
自由な意見交換のできる人間関係の構築もポイントになると思います。
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